看護師・理学療法士がメディカルヨガインストラクターになるには

看護師や理学療法士がメディカルヨガインストラクターを目指す時の学び方と経験の活かし方を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は編集部がヨガ資格の認定団体や養成講座の公式サイト、公的機関などの公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内にヨガ資格講座への案内(広告)を含みます。

看護師や理学療法士として働きながら、ヨガも教えてみたい。医療の知識を活かしたヨガに興味がある。そんな方がメディカルヨガインストラクターについて調べていることも多いですよね。

結論から言うと、医療の専門職の経験は、ヨガを教える時の大きな強みになります。ただし、ヨガインストラクターとして教える時は、医療の仕事とは役割を分けて考えることが大切です。

この記事では、学び方と資格の選び方、そして専門職としての役割とインストラクターとしての役割の線引きを紹介します。

目次

メディカルヨガインストラクターとは

先に結論

メディカルヨガという呼び名は、医療の知識をふまえて安全に配慮したヨガ、という意味で使われることが多い言葉です。ただ、決まった一つの定義や国の資格があるわけではなく、講座や団体によって内容が違います。

『メディカルヨガの資格を取れば、医療の現場でヨガを教えられるの?』と思う方も多いはずです。

実は、ヨガインストラクターという仕事に国家資格はなく、名乗るのに必須の資格もありません。メディカルヨガをうたう講座や資格も、どれも民間のものなんです。

だからこそ、講座を選ぶ時は名前より中身を見ることが大切です。

メディカルヨガインストラクター資格の講座を見る時のチェック
  • ヨガの基礎(ポーズ・呼吸・解剖学・指導法)を学べるか
  • 医療の知識をどう扱うか、講座の考え方が説明されているか
  • 人前で教える練習(模擬レッスン)があるか
  • 修了の条件と、取れる資格の名前がはっきりしているか
  • 修了後に相談できる窓口があるか

ヨガインストラクターの仕事の全体像は、ヨガインストラクターとはでまとめています。

看護師ヨガインストラクター、理学療法士ヨガインストラクターという働き方

看護師や理学療法士の方がヨガを学ぶ時、働き方はいくつかあります。

働き方内容向いている人
本業を続けながら副業で教える週末や夜にクラスを担当するまずは小さく始めたい人
職場の健康づくりの場で教える同僚や地域向けの講座を担当する職場で取り組みがある人
ヨガインストラクターに軸足を移すスタジオや自主開催で教える教える仕事を中心にしたい人

会社員として副業で教える場合は、勤め先の就業規則で副業の許可や届出を確かめておきましょう。

専門職の役割とインストラクターの役割の線引き

先に結論

ヨガインストラクターとして教える時は、「できること」「言わないこと」「医師に任せること」を分けておきます。専門職の知識があっても、ヨガのクラスで医療的な判断はしない、という線を守ることが信頼につながります。

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

『医療の知識があるのに、クラスで使わないのはもったいない?』と感じる方もいますよね。

知識そのものは、安全に配慮する力として十分に活きます。ただ、クラスの中で参加者の体について判断したり、変化を約束したりするのは、インストラクターの役割を超えてしまうんです。

分け方内容の例
できること参加者の様子をよく見て、無理のない動きを選べるようにする。体調を一言たずねる。疲れたら休むよう伝える
言わないこと体の不調の原因の説明。「この動きで楽になります」といった変化の約束。薬や通院についての助言
医師に任せること持病がある方や妊娠中の方が参加してよいかの判断。体調が変わった時にどうするかの判断
専門職の役割とヨガインストラクターの役割を、できること・言わないこと・医師に任せることで分けた図解

クラスで体のことを相談された時の答え方

医療の専門職だと分かると、参加者から体のことを相談される場面も増えます。

そんな時は、こんな答え方を決めておくと迷いません。

「気になりますよね。一度かかりつけの先生に相談してみてくださいね。今日は無理のない形で動きましょう」

よくある失敗

「看護師なので大丈夫ですよ」と、専門職の立場で参加者を安心させようとしてしまうこと。ヨガのクラスでは、あくまでインストラクターとして接します。持病がある方や体調が気になる方には、かかりつけの医師に相談してもらいましょう。

クラスの前後でできること

線引きを守りながらでも、参加者のためにできることはたくさんあります。クラスの前後の流れを決めておくと、毎回同じように対応できます。

クラスの前後の流れ
  1. 申込の時に、かかりつけの医師に相談しているかを書いてもらう
  2. 当日の受付で、体調を一言たずねる
  3. クラスの最初に「疲れたらいつでも休んでください」と伝える
  4. クラスの最後に、気になることがなかったかをたずねる

自己紹介での伝え方

プロフィールで医療の経験を伝える時も、言い方に気をつけたいところです。

「看護師として働いた経験をもとに、無理のない動きと休み方を大切にしたクラスをしています」のように、クラスの進め方として伝えるのがおすすめです。医療的な効果をうたう言い方は避けましょう。

専門職の経験がヨガを教える時に活きる場面

先に結論

専門職の経験は、「体の仕組みの理解」「人の様子に気づく力」「分かりやすく伝える力」として、ヨガを教える時に活きます。

医療や介護の現場での経験は、ヨガのクラスでも思った以上に役立ちます。

クラスで活きる経験
  • 体の仕組みを知っているので、動きの説明が具体的になる
  • 表情や顔色の変化に気づきやすい
  • 相手に合わせた言葉で、分かりやすく説明できる
持ち込まないほうがいい習慣
  • 参加者の体の状態を評価するような声かけ
  • 専門用語が多い説明
  • 「こうすべき」と一つの形を求める伝え方
看護師や理学療法士の経験が、ヨガを教える時に活きる場面をまとめた図解

理学療法士は動きの説明に強み

理学療法士の方は、関節や筋肉の動きを言葉にする経験が豊富です。ポーズの説明で「どこを動かすのか」を伝える場面で、その経験が活きます。

ただ、ヨガのクラスでは専門用語を日常の言葉に言いかえるのがコツです。「股関節を外に回して」より「ひざを外に向けてみましょう」の方が伝わりやすいですよね。

看護師は人の様子に気づく力に強み

看護師の方は、相手の表情や声の変化に気づく力を日々使っています。クラスでも、参加者の小さな変化に気づけるのは大きな強みです。

気づいたことは、判断ではなく声かけにつなげましょう。「少し休憩しましょうか」と全体に伝えるだけで、参加者は休みやすくなります。

介護やリハビリの現場の経験も活きる

介護やリハビリの現場で、椅子に座ったままの動きや、ゆっくり立ち上がる介助に慣れている方もいますよね。その感覚は、シニア向けや椅子を使うクラスでそのまま役立ちます。

ただし、ヨガのクラスはリハビリの場ではありません。「体を良くするため」ではなく「気持ちよく動く時間」として案内するのがポイントです。

解剖学の学び方は、ヨガインストラクターに解剖学は必要?で紹介しています。

メディカルヨガインストラクターの資格の選び方

先に結論

まずはヨガの基礎を体系的に学ぶ資格(RYT200など)を土台にし、そのうえで教えたい分野の講座を重ねていくのが分かりやすい順番です。

資格全体の違いは、ヨガインストラクターの資格の種類でまとめています。

医療の知識があっても、ヨガのポーズや呼吸、クラスの組み立て方、人前での教え方は、別に学ぶ必要があります。

専門職がヨガインストラクターを目指す流れ
  1. 自分でヨガを続け、ポーズと呼吸に慣れる
  2. ヨガの基礎を体系的に学ぶ(RYT200などの養成講座)
  3. 少人数の練習クラスで、教える経験を積む
  4. シニア向けなど、教えたい分野の講座を学ぶ
  5. 本業との両立を考えながら、教える場を広げる

シニア向けのクラスに関心がある方は、シニアヨガインストラクターになるにはも参考にしてみてください。RYT200のあとの学び方は、RYT500・E-RYTとはで紹介しています。

夜勤やシフトがある中で学ぶには

『夜勤やシフト勤務があって、決まった曜日に通えない』という悩みは、医療職の方からよく聞きます。

そんな時は、学ぶ形から選んでみてください。

学ぶ形向いている働き方確かめておくこと
通学(対面)休みの曜日がある程度決まっている欠席した時の振替ができるか
オンラインのライブ講義自宅から参加したい出られない回を録画で見られるか
録画・動画中心シフトが毎月変わる人前で教える練習の機会があるか
対面とオンラインの組み合わせ実技は対面で学びたい対面の日程が勤務と重ならないか

説明会では、「シフト勤務でも続けられた受講生はいますか」「欠席した回はどう補えますか」と聞いてみるのがおすすめです。

ヨガと医療の学びを組み合わせた講座もある

講座の中には、ヨガと医療(鍼灸)の学びを組み合わせ、RYT200と同時にほかの資格も取れると案内しているコースもあります。

ただ、自己流の練習だけでは、人に教えるための順番や安全面の配慮まではつかみにくいもの。全米ヨガアライアンスの認定校で、体系的に学ぶ方法もあります。

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料金や日程、コースの内容は公式サイトでご確認ください。

医療の仕事とヨガについてよくある相談

この章で答えること

知恵袋などで閲覧の多い相談から、看護師などの医療職とヨガに関わる悩みを2つ選び、要点をまとめて答えます。

長く看護師をしてきて、自分の体や気持ちも大切にしたい

長年看護師として人のために働いてきたけれど、自分の体や気持ちを後回しにしてきた。ヨガに興味がある、という相談です。

人を支える仕事を続けてきた方が、自分の時間を大切にしたいと感じるのは自然なことですよね。まずは、自分のためのヨガの時間を持つことから始めてみてください。

その中で「これを人にも伝えたい」と感じたら、教える道を考えればいいんです。いきなり仕事を変えなくても、週末に学ぶ形から始められます。

看護師が持っているとよい資格は?

看護師を目指していて、看護師の免許に加えて持っているとよい資格を知りたい、という相談です。

どの資格がよいかは、どんな場面で人を支えたいかによって変わります。ヨガの資格もその一つで、運動や休み方を一緒に考える場面で知識が活きます。

大切なのは、資格の数より、学んだことを目の前の人にどう活かすかです。まずは本業の学びを大切にしながら、興味のある分野を少しずつ広げてみてください。

相談答えの要点
自分の体や気持ちも大切にしたいまずは自分のためのヨガの時間から始める
看護師に合う資格は?人を支えたい場面から考える。数より活かし方

よくある質問

メディカルヨガインストラクターの資格は国家資格ですか?

いいえ、国家資格ではありません。メディカルヨガをうたう資格や講座は、民間の団体やスクールがそれぞれ出しているものです。

看護師の資格があれば、ヨガを教えられますか?

ヨガインストラクターに必須の資格はありませんが、ヨガのポーズや呼吸、教え方は別に学ぶ必要があります。看護師の経験は、参加者の様子に気づく力として活きます。

理学療法士がヨガを教える時に気をつけることは?

専門用語を日常の言葉に言いかえることと、クラスの中で参加者の体を評価しないことです。体のことで相談された時は、かかりつけの医師に相談してもらいましょう。

クラスで医療の経験を伝えてもいいですか?

経験を伝えること自体は問題ありません。ただ、「看護師なので安心です」のような言い方は避け、クラスの進め方として伝えるのがおすすめです。

医療職とヨガインストラクターを両立できますか?

本業を続けながら、週末や休みの日にクラスを担当する人もいます。勤め先の就業規則で副業の許可や届出を確かめ、無理のない本数から始めてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • メディカルヨガに決まった定義や国の資格はなく、講座ごとに内容が違う
  • 専門職の経験は、体の理解・気づく力・伝える力として活きる
  • 「できること」「言わないこと」「医師に任せること」を分けて教える
  • ヨガの基礎を学んでから、教えたい分野の講座を重ねる
  • 持病や体調が気になる方には、医師に相談してもらう
ヨガインストラクタードットコム

ヨガインストラクタードットコム 編集部

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