瞑想・呼吸法を教えられるヨガインストラクターになるには

瞑想や呼吸法を教えられるヨガインストラクターになる方法を紹介する記事のアイキャッチ

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ヨガのクラスの最後にある静かな時間。あの時間を、自分でも落ち着いて案内できるようになりたいと思っている方も多いですよね。瞑想を教えられるヨガインストラクターを目指すと、ポーズとは違う難しさに気づくはずです。

結論から言うと、瞑想や呼吸法の誘導は、台本の「型」を持って練習すれば、少しずつ上達していきます。

この記事では、誘導を4つの段階に分けた台本の型と、言葉選びで気をつけたいことを紹介します。

目次

ヨガインストラクターが瞑想を教えるとは?

先に結論

ヨガのクラスで教える瞑想は、静かに座って呼吸や体の感覚に注意を向ける時間を案内することです。何かを信じてもらうことや、特別な体験を約束することではありません。

『瞑想を教えるって、何か特別な修行が必要なの?』と身構える方もいるはずです。

実は、ヨガのクラスでの瞑想は、とてもシンプルなものなんです。楽な姿勢で座り、呼吸に注意を向け、心が別のことに向いたらまた呼吸に戻る。その流れを、言葉で案内していきます。

ヨガは、ポーズ(アーサナ)・呼吸法・瞑想を組み合わせたものとして教えられることが多いです。多くのクラスでは、最後の休息のポーズや座る時間の中で、短い呼吸法や瞑想を案内します。

教えることが多い場面内容の例
クラスの最初座って呼吸を整え、気持ちをクラスに向ける
ポーズの合間数呼吸とどまって、体の感覚を確かめる
クラスの最後休息のポーズのあとに、静かに座る時間をとる
瞑想中心のクラス呼吸法と瞑想に、クラスの多くの時間を使う

瞑想の比重は、流派によってもかなり違います。流派ごとの違いはヨガの流派別インストラクターで紹介しています。

誘導台本の型|4つの段階で組み立てる

先に結論

瞑想や呼吸法の誘導は「姿勢の案内」「呼吸の数え方」「言葉の間」「終わり方」の4段階で組み立てると、迷わず進められます。

ここがこの記事でいちばん伝えたいところです。

静かな時間の誘導は、その場で言葉を考えようとすると、つい話しすぎたり、黙りすぎたりしがちです。そこで、4つの段階に分けた台本の型を持っておきます。

瞑想・呼吸法の誘導を、姿勢の案内・呼吸の数え方・言葉の間・終わり方の4段階に分けた台本の型の図解

段階1:姿勢の案内

最初に、参加者が楽に座れるよう姿勢を整えてもらいます。

「あぐらでも、椅子に座っても大丈夫です。お尻の下にブランケットを敷くと、背中が伸ばしやすくなりますよ」のように、選べる形をいくつか示しておきます。

目を閉じるのが落ち着かない人もいるので、「目は閉じても、少し先の床を見ていても大丈夫です」と伝えておきましょう。

段階2:呼吸の数え方

次に、呼吸に注意を向けてもらいます。

「吸う息で1、吐く息で2と、心の中で数えてみましょう。10まで数えたら、また1に戻ります」のように、数える方法を示すと集中しやすくなります。

呼吸を長くしたり止めたりする呼吸法は、苦しく感じたらすぐにふつうの呼吸に戻るよう、先に伝えておくのが基本です。

段階3:言葉の間

ここがいちばん難しいところかもしれません。

静かな時間を案内する時は、話しすぎないことが大切なんです。一つ言葉をかけたら、数呼吸ぶん黙って待ちます。

「考えごとが浮かんできたら、それに気づいて、また呼吸に戻りましょう」と伝えたら、しばらく何も言わずに見守ります。

段階4:終わり方

最後は、急に終わらせず、ゆっくり日常に戻ってもらいます。

「手の指と足の指を、少しずつ動かしてみましょう。準備ができた方から、ゆっくり目を開けてください」のように、体を動かしてから目を開ける流れにすると安心です。

段階ねらい台本の例
姿勢の案内楽に座れるようにする「椅子でも、あぐらでも大丈夫です」
呼吸の数え方注意を向ける先を決める「吸って1、吐いて2と数えましょう」
言葉の間静かな時間を守る一言かけたら、数呼吸ぶん待つ
終わり方ゆっくり日常に戻す「指先を動かしてから、目を開けましょう」

4段階をつなげた台本の例

型をつなげると、例えばこんな流れになります。クラスの最後に、短く座る時間を案内する場面です。

短い瞑想の誘導の例
  1. 「楽な姿勢で座りましょう。椅子でも、あぐらでも大丈夫です」
  2. 「背中を軽く伸ばして、肩の力を抜いていきます」
  3. 「吸う息で1、吐く息で2と、心の中で数えてみましょう」(ここで数呼吸待つ)
  4. 「考えごとが浮かんだら、気づいて、また1から数えましょう」(ここで長めに待つ)
  5. 「手の指、足の指を少しずつ動かして、準備ができたら目を開けましょう」

台本の中の「待つ」の部分は、最初のうちは自分の呼吸を数えて長さを測ると安定します。

よくある失敗

静かな時間が気まずくて、ずっと話し続けてしまうこと。参加者が呼吸に集中できなくなります。台本に「ここで待つ」と書き込んでおくと、黙る時間を守りやすくなります。

瞑想を案内する時の言葉選び

先に結論

瞑想の言葉は、「誰が聞いても分かる言葉」「押しつけない言葉」「効果を約束しない言葉」の3つを意識して選びます。

『どこまで哲学的な話をしていいんだろう』と迷う方も多いはずです。

ヨガには長い歴史があり、考え方の背景もあります。ただ、クラスに来る人の考え方はさまざまです。特定の信仰を勧めたり、目に見えない力を語ったりする言い方は、参加者を戸惑わせてしまいます。

誘導の言葉を見直すチェック
  • 専門用語を使う時は、意味を一言そえているか
  • 「〜しなければならない」と押しつけていないか
  • 心や体が良くなると約束する言い方になっていないか
  • 特定の信仰や考え方を勧めていないか
  • できなかった人が責められている気持ちにならないか

例えば「頭を空っぽにしましょう」より、「考えごとが浮かんでも大丈夫です。気づいたら呼吸に戻りましょう」の方が、参加者は安心して座っていられます。

言いかえの例を、いくつか並べてみました。

避けたい言い方言いかえの例
「頭を空っぽにしましょう」「考えが浮かんだら、気づいて呼吸に戻りましょう」
「正しく呼吸してください」「自分の楽なペースで呼吸を続けましょう」
「心がきれいになります」「呼吸の感覚をそのまま感じてみましょう」
「ちゃんと集中して」「集中できなくても大丈夫です」

ただ、言いかえの表を覚えるだけでは足りません。自分の声で何度も言ってみて、口になじむ言葉を選んでいきましょう。

ヨガの考え方を紹介したい時は、伝え方を工夫すると受け取りやすくなります。ヨガ哲学の伝え方はヨガ哲学とはで紹介しています。言葉選び全体のコツは伝わる声かけのコツも参考にしてみてください。

補足

呼吸法や瞑想の間に、気分が悪くなる人がいるかもしれません。持病や体調に不安がある方には、事前に医師に相談してもらいましょう。インストラクターは医療の判断をしない立場です。

瞑想・呼吸法を教えられるようになるまで

先に結論

自分で毎日少しずつ座ってみること、誘導を声に出して練習すること、体系的に学ぶこと。この3つを並行して進めると、教える力がついていきます。

『まず自分ができるようにならないと、教えられないのでは?』と思うかもしれません。

実は、教える練習は早めに始めて大丈夫なんです。自分で座る時間と、人に案内する練習は、お互いに支え合ってくれます。

瞑想を教えられるようになるまで
  1. 毎日数分でも、自分で座って呼吸を数える時間をとる
  2. いろいろなクラスで、講師の誘導の言葉をメモする
  3. 4段階の台本を自分で書き、声に出して録音する
  4. 家族や知人に聞いてもらい、話す速さと間の長さを直す
  5. 養成講座などで、呼吸法と瞑想を体系的に学ぶ
瞑想の誘導を練習するために、静かな部屋にクッションとノートを用意した様子

録音して聞き返すと、間の長さが分かる

自分の誘導を録音して聞き返すと、思っていたより早口だったり、黙る時間が短かったりすることに気づきます。

聞き手の側に立って、「ここで呼吸が2回できるかな」と確かめながら聞いてみてください。

参加者に合わせて台本を変える

同じ台本でも、参加者によって合う長さや言葉が変わります。台本は1本で終わらせず、場面ごとに少しずつ書きかえておくと安心です。

参加者台本の工夫
ヨガが初めての人座る時間を短めにし、数え方の説明を丁寧にする
長く続けている人黙って待つ時間を少し長めにとる
シニアの方椅子に座ったままの姿勢を最初に案内する
オンラインの参加者画面越しでも聞き取れるよう、ゆっくり話す

例えば初めての人が多いクラスでは、「数えるのを忘れてしまっても大丈夫です」と一言そえるだけで、ぐっと座りやすくなります。

体系的に学ぶ方法

瞑想や呼吸法は、ヨガの養成講座でも学ぶ内容の一つです。よく目安にされるRYT200は、Yoga Allianceに登録されたスクールで200時間のトレーニングを修了すると申請できる、民間の登録制度です。詳しくはRYT200とはで紹介しています。

ただ、自己流の練習だけでは、人に教えるための順番や安全面の配慮まではつかみにくいもの。全米ヨガアライアンスの認定校で、体系的に学ぶ方法もあります。

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仕事全体の流れはヨガインストラクターとはで紹介しています。

瞑想の誘導でよくある相談

この章で答えること

知恵袋などで閲覧の多い相談から、瞑想の誘導や講師の言葉に関わるものを3つ選び、要点をまとめて答えます。

生徒に瞑想をしてもらう時、どんな言葉で誘導すればいい?

ヨガインストラクターを目指していて、生徒さんに瞑想をしてもらう時の言葉に悩んでいる、という相談です。

この記事の4段階の型を使うのがおすすめです。姿勢を整え、呼吸の数え方を示し、言葉の間を守り、ゆっくり終える。この順番を決めておくだけで、言葉に詰まりにくくなります。

最初は台本を見ながらで大丈夫です。慣れてきたら、キーワードだけのメモに減らしていきましょう。

瞑想をしないヨガもある?

ヨガにはいろいろな種類があるけれど、瞑想をしない、あるいは必要としないヨガもあるのか、という相談です。

瞑想の比重は流派やクラスによって大きく違います。動きが中心で、最後に短く休むだけのクラスもあります。

教える側としては、瞑想が苦手な参加者もいる前提で、「座っているのがつらい方は、横になって休んでいても大丈夫です」と選べる形にしておくと安心です。

講師の言葉に違和感を覚えた

通っているヨガ教室で、講師の言葉に違和感を覚えたけれど、みんなはどう思うか、という相談です。

講師の言葉は、受け取る人によって印象が変わります。だからこそ、教える側は誰が聞いても分かる、押しつけない言葉を選んでおきたいところです。

自分の誘導を家族や知人に聞いてもらい、「気になった言葉はなかった?」とたずねてみるのも良い方法です。

相談答えの要点
瞑想の誘導の言葉に悩む4段階の型で台本を作り、見ながら練習する
瞑想をしないヨガもある?比重は流派で違う。苦手な人が選べる形にする
講師の言葉に違和感誰が聞いても分かる、押しつけない言葉を選ぶ

よくある質問

瞑想を教えるのに特別な資格は必要ですか?

ヨガインストラクターには国家資格がなく、名乗るのに必須の資格もありません。瞑想や呼吸法は、RYT200などの養成講座で学ぶ内容の一つでもあります。

自分が瞑想に慣れていなくても教えられますか?

自分で座る時間を少しずつ持ちながら、誘導の練習を並行して進めて大丈夫です。台本を作って録音し、聞き返すところから始めてみてください。

瞑想の時間はどれくらいが目安ですか?

一般のクラスでは、最後に数分ほど座る時間をとる形がよくあります。初めての人が多いクラスでは短めにし、慣れてきたら少しずつ伸ばすのが目安です。

呼吸法で気分が悪くなった人がいたらどうすればいいですか?

すぐにふつうの呼吸に戻って休んでもらいます。体調に不安がある方には、事前に医師に相談してもらうよう伝えておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • クラスで教える瞑想は、呼吸や体の感覚に注意を向ける時間の案内
  • 誘導は、姿勢の案内・呼吸の数え方・言葉の間・終わり方の4段階で組み立てる
  • 話しすぎず、一言かけたら数呼吸ぶん待つ
  • 特定の信仰を勧めず、効果を約束しない言葉を選ぶ
  • 台本を録音して聞き返し、体系的な学びと並行して練習する
ヨガインストラクタードットコム

ヨガインストラクタードットコム 編集部

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